さて、入院している私の一日は前回のブログに書いた通りです。
では、リハビリは具体的にどのようにしていたのかをご紹介します。
・PT(理学療法士)のリハビリ。
簡単に言うと、体の基礎的な動作(立つ、歩く、座る、起きる、など)が出来るように身体能力を評価して、そうした基本動作を可能にするよう処置します。
私の場合は、前の病院で、歩行器を使っての歩行は可能でしたので、ここではより転びにくい歩き方、その時の筋肉の使い方の訓練や、それを実現するためのトレーニング方法を教わりました。
最初のうちは、凝り固まってしまった全身の筋肉をマッサージしてほぐして貰い、トレーニングするための腹筋の鍛え方のレクチャーを受けました。繰り返しそれを行いながら自分に必要なのは、体幹の筋肉なのだということを教わりました。
その筋肉が衰えているから、ふにゃふにゃして体がコントロールできないわけです。
・OT(作業療法士)のリハビリ。
日常のあらゆる作業のためのリハビリを担当していただきました。
自分の場合は、パソコンのキーボードを打つこと、入浴、料理、洗濯物を干すこと等、生活の具体的な動作を可能にするよう全身をトレーニングするリハビリです。
また、知能検査等のテストもやりました。
・ST(言語聴覚士)のリハビリ。
話すこと、食べること等、口を使ってコミュニケーションを取ったりする作業のリハビリです。最初は「あいうえお」の発声練習、単語や短い言葉の発声練習から行い、徐々に長い文章が読めるようにトレーニングをしていきます。
実際、前の病院にいた頃、面会に来てくれた人が言うには、その時の私は、話していてもその内容が聞き取れないくらい話ができていなかったそうです。
そういう点では、ここでSTさんのリハビリを受けられたのは、とても幸運でした。
ちなみに、嚥下障害などのリハビリもSTさんの範疇です。私の場合は、食事のご飯が、柔らかいおかゆ→それよりは少し硬い「軟飯」→普通のご飯、というふうに変わっていったのですが、これを調整するのもSTさんの役割でした。
毎朝、起立訓練が終わると、PTさん、OTさん、STさんがその日のリハビリ時間を私に知らせてくれます。
3種類のリハビリがある日もあれば、1種類、2種類の日もあります。基本的に担当の方は毎回同じですが、彼らの休日の時は別の方がリハビリ担当になってくれます。
また、空いた時間も当然ありますから、その時に個人的に病室で行う「自主トレ」もスタッフさんから指示されます。
私は、PTさんからは「病棟を○周歩くこと」等の練習を自主的に行うよう指示されていましたし、PTさんからは「腹筋を強化するためのトレーニング」を指示されてやっていました、STさんからは、毎朝の「正しく口を動かして「あいうえお」を発生すること」をやっていました。
スタッフさんから言われたのは、この自主トレへの熱意が回復度に大きく影響すること、リハビリはどんどん具体的に現実的になっていき、日常生活動作へ移っていくのですが、最初の段階の基本的事項がきちんとできていないと、のちのちの怪我に繋がったりすることを言われました。
ちなみにスタッフの皆さんはみな基本的に20代の若者でしたが、きちんと勉強している真面目な方ばかりで、私は、細かいことでも彼らの指示に従ってリハビリを行うことを心がけていました。
彼らは私の質問に丁寧に答えてくれましたし、実に論理的に「なぜこのリハビリが必要なのか」「今の回復具合はどのようなものか」「私の体に起きている障害は何で、これをどうすれば良くすることができるのか」を言葉を尽くして説明してくれましたので、私にとって、モチベーションの維持にも、毎日のリハビリのやりがいにも繋がるベストな対応をしていただいたと思っています。
真っ暗闇の中を、ゴールがどこかを知らずに進むのはつらいものです。
私は、スタッフのおかげで、明確な目標を持って、まっすぐ不安を持たずに日々のリハビリに向かうことが出来ました。
この「リハビリへのモチベーションを高く保つこと」は早期回復にも繋がる重要なポイントだと感じました。
■参考HP
・「理学療法士とは」
・「作業療法士とは」
・「言語聴覚士とは」
[2015.02.02]