退院し、3か月ぶりに帰宅した自分は、まず家の中を生活できるように戻すことから始めました。
掃除をし、病院から持ち帰ったものを整理し、食事の準備のために買い出しをし、パソコンのセットアップをし、いない間に不要になったものを整理しました。
いない間に不要になったもの、とは、この病気によって自分には不要になったものの整理、ということです。
例えば、ゴルフクラブ。
病気前には、レッスンに通い、室内で素振りをして練習を続けていましたが、今の自分には、ゴルフクラブを振るのは無理です。
クラブを振るのにはバランス感覚が必須で、今の自分にはスイングに耐えられるバランス感覚も筋力もありません。
脚立に上って、蛍光灯の電球を変えたりするのも無理です。落下の危険がありますから。
それから、床に余り物を置かないようにしました。
ベッドから起き上がった時、手に物を持ちながら室内を歩いているとき。
何かに躓いたら、それは即転倒に繋がります。
そして、今転倒したら、大きなけがに繋がる危険性があります。
転ぶのも、ゆるやかに転ぶのか、まともに転んでしまうのかで違います。
柔軟性も筋力もない今の自分には、転倒の危険はなるべく避ける必要があるものでした。
そして、7月の一か月は、5時半くらいに起床し、涼しいうちに散歩を1時間程度して、帰宅して朝食。
朝8時には、親と親戚に定時連絡をします。
ひとり暮らしの自分には必要なことです。
それから部屋の片づけをして、リハビリでやっていた筋トレをして、昼食。
午後は散歩や買い物に外出します。その時には、リュックに水筒を入れて、水分補給に気を付けました。
リュックにしたのも、手が空いている状況にするためです。
外出には危険が伴います。
道路の段差、手すりの無い階段、急な坂道。
自転車、狭い道での対向車、走る子供たち。
突発的なことに対処できない自分は、常に周囲に注意して、足元に注意を払い、歩く必要がありました。
こうして毎日、約4000歩ほど散歩をし、自炊をし、生活のリズムを取り戻していきました。
入浴も、洗濯干しも、掃除機での掃除も、すべてがリハビリでした。
そして、転倒の危うさも感じました。
ある日、昼過ぎに遊歩道を散歩していました。車両立ち入り禁止なので安全な道です。
すいすいと歩いていた時に、蜂が顔のすぐそばを羽音を立てて通り過ぎました。
びっくりした自分は、避けようと横に体を動かしました。
その急な動きが、バランスを崩す動きになりました。
自分はバッタリと前に倒れました。しかもかなりの勢いで。
健常な時なら、たたらを踏んで堪えられる動きでも、今は違います。
その日、自分はヒザにあてるサポーターを購入し、以来、今でも散歩の時にはそれを付けています。
そして、さらなる筋力強化の必要を感じました。
そして、この後、8月に入るころから、自分はプールに通い始めます。
毎日1時間ほど、プールを歩くのです。
浮力があるので骨にも負担がなく、楽に歩けるのですが、プールを上がった時の疲労感はキツいものがありました。
この時にも、公営プールの入り口で立ったまま靴を履こうとした時、バランスを崩して倒れました。
ほんのちょっとしたバランスの狂いで、容易に転倒してしまうのです。
ご年配の方が、転倒して思わぬ大怪我を負ってしまうのがよく分かりました。
こうして退院後の1か月は、必死で生活をすることで過ぎていきました。
そして、8月に入ってからは、会社復帰に向けた動きが始まりました。
■参考HP
・脳梗塞について 退院後について教えてください。
[2015.3.29]